著作権法違反国外犯処罰の問題点（備忘）

著作権法違反国外犯処罰の問題点（備忘）

著作権法違反国外犯処罰の問題点を思いつくままに列挙してあります。

個人的な備忘のためのメモなので、読む価値は低いです。
けれども、あまり前例がない分野ですので、なるべく足跡を残しておくつもりでラフもアップします。

いつかどなたかの役に立つ日が来ればよいのですが…

問題点

１．なぜ、著作権法違反で国外犯が処罰されるのか？
２．現実に著作権法違反の国外犯が処罰されたことはあるのか？
３．なぜ、現在も刑法施行法27条１号の規定は残存しているのか？
４．なぜ、著作権法に規定を設けないのか？
５．現行著作権法に規定される全ての罪について国外犯が処罰の対象となるのか？
６．刑法施行法27条１号の規定は正当なのか？

１．なぜ、著作権法違反で国外犯が処罰されるのか？

属人主義の趣旨と整合性はとれているのか。
属人主義を採る他の罪とのバランスはとれているのか。
他の知的財産法では採用されていないのに、なぜ著作権法違反だけ属人主義なのか。

２．現実に著作権法違反の国外犯が処罰されたことはあるのか？

ない

３．なぜ、現在も刑法施行法27条１号の規定は残存しているのか？

著作権法は全文改正があり、旧法・現行法をあわせると罰則の規定は相当回数改正されている。
どこかのタイミングで整理すべきではなかったのか。

４．なぜ、著作権法に規定を設けないのか？

著作権法以外の法律で「３条の例に従う」というときは、その罰則を規定している法律で規定いているのに、なぜ著作権法だけが刑法施行法で規定されるのか。
刑法施行法26条との兼ね合い。

５．現行著作権法に規律される全ての罪について国外犯が処罰の対象となるのか？

刑法施行法27条１号は、制定当時のまま。
一方、旧著作権法と現行著作権法では罰則の内容がかなり異なる。
施行法27条１号を素直に読むと、著作権法すべての罰に適用があると読まざるを得ないが、それでよいのか。

６．刑法施行法27条１号の規定は正当なのか？

最後に最も問われるべき問題＝国外犯を処罰するという規定の是非。