目次を開くと、「生まれ月と寿命」「初経の年齢と生まれ月」「血液型・生まれ月と性比」等のいかがわしい占いのような内容が並んでいます。
しかし、これが、いたって真面目な学術書なのです。
なにしろ著者は帝京大学で衛生学の教授として活躍し、退職後、同大学の名誉教授となっている経歴の持ち主なのですから。
この本には「胎児期環境の影響」という副題がつけられており、そこからも想像できるように、胎児期の環境(例えば、気温や母体の免疫機能)が生後の成長や特定の病気の罹患率等に影響を与えるため、生まれ月によってそれらに差が生じるという仮説がテーマとなっています。
例えば、「生まれ月と寿命」によれば、夏生まれは統計的に短命らしいです。
ちょっと昔に遡ると夏生まれの人の割合は少なく、体質的に弱いところがあるのではないか、ということです。
ちょっとトンデモ系なところでは「夫婦の生まれ月の一致」という項目があり、夫婦が同じ月の生まれである割合は期待値の1.15倍と若干高いのですが、同い年の夫婦に限定するとその割合が期待値の1.27倍と大きく上昇するそうです。
ほぉー、という以外の言葉が出てきません。
著者は、座高対身長の比率と生まれ月の関係にも関心を抱いていましたが、データが得られなかったようです。
この問題については、本書を読んでからずっと気になっていましたので、自分なりに調査したところ(とはいっても、出会う人を観察して、その誕生月と照合しただけですが・・・)、ある結論に至りました。
それは、第一印象で足が長いと感じるくらい座高比率が低い人は(つまり、ぱっと見でわかるくらい足が長い人は)、10月か11月生まれの可能性が高いです。
一方、7月、8月生まれは足が長い人の割合が少ないです。
残念なことに、私自身が7月生まれなのですが・・・
足の長さだけで人生が決まるわけではありませんから・・・
で、そのうち「足長っ」と思う人に会ったら、「10月か11月生まれですか?」と尋ねてみて下さい。
是非。
けっこうな確率で当たるはずです。
不気味がられても、責任は取れませんが(笑)
まぁ、世の中、突き詰めればどんなことだって学問の対象となるということですね。
と、無理やりまとめたところで、終わりたいと思います。
ちなみに、この「生まれ月学」ですが、かなり前から絶版となっており入手困難となっています。あしからず。
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