田村善之著「著作権法概説〔第2版〕」有斐閣 2001年11月 ※絶版
オススメ度
「一般」は著作権について大まかに知りたい方、「初学者・学部生」は著作権を基礎からしっかり勉強したい方、「大学院生」は司法試験で知的財産法を選択する方、「実務者」はメインの業務で著作権に携わる方が目安となります。
初学者・学部生 ★★☆
大学院生 ★★★★
実務者 ★★★
紹介
知財法学会きっての理論派による体系書。他の体系書にはない独自の構成を採用していますが、これは理論を追求した結果です。これについて著者は「著作権法の体系書の構成について」という論文も書いており(※)、「概説」を気に入られた方は、興味深く読めると思います。
※小泉直樹=田村善之編『はばたき―21聖域の知的財産法 中山信弘先生古希記念論文集』(弘文堂,2015年)512頁以下
著者は、切れ味鋭い論理で先鋭的な学説を数多く提唱することで知られ、今日では通説となっているものも少なくありません。出版から15年以上経た現在でも、書籍・論文の中で頻繁に引かれているという事実だけを見ても、本書の学術的価値の高さが伺えるでしょう。良くも悪くもオリジナリティが高い本なので、これ1冊で済ませるというよりも、他の書籍と対比することで一層輝きが増します。
残念ながら絶版本のため、必要な場合は古書として入手することになるでしょう。また、言うまでもありませんが近時の法改正に対応していません。
著者は北海道大学大学院法学研究科教授。
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