著作権の本棚(4) 半田正夫著「著作権法概説」

半田正夫著「著作権法概説〔第16版〕」法学書院 2015年11月
オススメ度
目的や学習レベルごとにオススメ度を最高評価★✕5で示しています(☆は0.5)。
一般」は著作権について大まかに知りたい方、「初学者・学部生」は著作権を基礎からしっかり勉強したい方、「大学院生」は司法試験で知的財産法を選択する方、「実務者」はメインの業務で著作権に携わる方が目安となります。
一般 ★★☆
初学者・学部生 ★★★☆
大学院生 ★★★
実務者 ★★


紹介
青山学院大学の学長であったことでも知られる大家による概説書。
著者の著作権法周辺領域への学術的貢献は計り知れません。また、民法の研究者としても高名です。

1974年の初版以来、幾多の著作権法学習者・研究者を支えてきた安定感ある名著であり、適度な記載量で全体像と主要論点を学ぶことができます。
海外の法制や沿革を含め、著作権法全体を均質的に説明しているので、満遍なく知識を身につけることができます。その反面、論点を深く学ぶのにはあまり向いていないでしょう。

残念なのは、他の書籍と比して判例の紹介が少ないことです。
レイアウトや書体のバランスが非常によいため、とても読みやすい点はもっと評価されるべきだと思います。
元来は一粒社から発行されていましたが、同社倒産のため第11版からは法学書院より発行されています。

著者は、青山学院大学名誉教授、弁護士(TMI総合法律事務所顧問)


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