千野直邦=尾中普子著「著作権法の解説〔7訂版〕」一橋出版 2007年10月 ※絶版
オススメ度
「一般」は著作権について大まかに知りたい方、「初学者・学部生」は著作権を基礎からしっかり勉強したい方、「大学院生」は司法試験で知的財産法を選択する方、「実務者」はメインの業務で著作権に携わる方が目安となります。
初学者・学部生 ★★★☆
大学院生 ★★
実務者 ★★☆
紹介
1989年に初版が発行された初学者向けの解説書。出版元の一橋出版が2009年に倒産したため絶版となっています。
一橋出版の看板の一つ「法律の解説シリーズ」の一冊で、シリーズの他の書籍と同様に非常にコンパクトに作られています(134頁)。
とはいえ、よい意味で「見た目に騙される」本で、適宜判決文が引用される等、記載内容は意外なほど充実しています。
ばっさり省略されている部分もありますので、著作権法の全体を学ぶという目的には合いませんが、メリハリが効いているので読み物としては優れています。
装丁と挿絵は強烈な昭和感を漂わせています。
内容もなかなかクラシックで旧法の規定や古い判決に触れられていますが、それが本書の味となっています。
著作権法を勉強するというより「雰囲気」を知るために格好の書籍で、初学者向けの書籍としては、メジャーな「著作権法入門」や「著作権法ハンドブック」より余程オススメできるます。
ですが、わざわざ探すほどではなく、古書として安く売っているのを見かけたら入手するとよいでしょう。
千野直邦は、弁護士(千野法律事務所)・元創価大学教授
尾中普子は、執筆当時、大東文化大学・平成国際大学名誉教授
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