著作権の本棚(8)  作花文雄著「著作権法講座」

作花文雄著「著作権法講座〔第2版〕」著作権情報センター 2008年6月
オススメ度
目的や学習レベルごとにオススメ度を最高評価★✕5で示しています(☆は0.5)。
一般」は著作権について大まかに知りたい方、「初学者・学部生」は著作権を基礎からしっかり勉強したい方、「大学院生」は司法試験で知的財産法を選択する方、「実務者」はメインの業務で著作権に携わる方が目安となります。
一般 ★★★☆
初学者・学部生 ★★★★
大学院生 ★★★★
実務者 ★★★☆


紹介
官僚として著作権関連の重任を務めてきたプロフェッショナルによる概説書。
著者は「著作権法詳説」(ぎょうせい)という代表的な書籍や、その他にも著作権関連書籍をいくつも執筆している著作権法の第一人者です。

本書は初版では「教育・研究・創作者のための著作権読本」というタイトルで発行されていたものです。
旧タイトルからもわかるように著作権法を専門的に学習・研究する人というよりも、幅広い職業・立場の人に著作権法を解説したものです。
このような性質から、理論的な説明や学説の状況といった専門的な情報よりも、具体的な記述に重心が置かれています。

内容的には法律書というより実用書という趣なのですが、非常に幅広い問題に言及しており、体系書でも取り上げられないような問題点も説明されているものがある等、初学者から専門家まで広い層に役立つ一冊です。
ただし、改訂から10年が経過しているため近時の法改正には対応していません。

著者は、内閣法制局参事官・文化庁審議官(兼内閣審議官・知的財産戦略推進事務局次長)など著作権法行政の中枢で活躍。現在は、弘前大学副学長・東京事務所長。放送大学客員教授。


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