荒竹純一著「新版 ビジネス著作権法<侵害論編>」中央経済社 2014年
オススメ度
「一般」は著作権について大まかに知りたい方、「初学者・学部生」は著作権を基礎からしっかり勉強したい方、「大学院生」は司法試験で知的財産法を選択する方、「実務者」はメインの業務で著作権に携わる方が目安となります。
初学者・学部生 ★★
大学院生 ★★★
実務者 ★★★★☆
紹介
弁護士による実務書。「侵害論編」とタイトルにあることからも察しがつくとおり、紙面の多くが侵害の成否の判断に割かれています。
裁判例が著作物のジャンルごとに数多く、争訟内容も含めて紹介されており、抽象的な理論よりも具体的な事例を知りたいという方には最適です。
争いの対象となった図画や文言等も豊富に掲載されているのが嬉しいです。
その他には、著作物性と権利の救済についても解説されており、これらもかなり充実した内容となっています。
これら以外についてはほぼ触れられていないという、ある意味で潔い本で、やはりタイトル通りにビジネス向けといえるでしょう。
知財部や法務部には置いておくべき1冊といえます。
最後に、老婆心からどうしても一つ言いたいのですが、装丁とレイアウトがチープな印象を与えるため、かなり損しているように思えます。
内容からすれば、もう少し格調高く見せた方がセールス的な面でも良さそうな気がしますが、どうなんでしょうか。
著者は弁護士(さくら共同法律事務所)。
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